【米陸軍 車力通信所】

(1) 米陸軍車力通信所の入り口において、入場者は身分証明証の提出を求められたため、運転免許証等を提出し、入場者プレートを着用しました。また、施設内での写真撮影、録音は禁止でした。運動感知センサー、赤外線ビームが設置されている第一柵、第二柵と二つのゲートを進み入場。この基地の面積は5万平方メートル(約15,000坪)です。
P1020595

中に入って、割と簡易な施設は、民間の警備員57名と、責任者が使用し、また、レーダーの運用をしているナショナルビーム会社、レイシオン社が使用しているとの説明でした。続いての管理棟は事務室で、軍人、責任者が使用。レーダー支援トレーラーでは技術者が業務しています。電話、インターネット用トレーラーでは、情報を日米両国に送信する等の業務をしています。ミサイル発射等の情報は、まずハワイや、米国本土に発信され、続いて日本政府やペトリオット、イージス艦に送信される、との説明でした。

P1020597

(2) 発電プラントとして、発電機は5基あります。レーダー用としては3基で、内1基が稼働、2基は予備となっています。現在は商業用電力を使用している、との説明でした。燃料タンクは38,000リットル貯蔵し、この燃料費は日本国が補助しています。関心の高い発電機の騒音は80~90デシベルとされ、概ね予想の範囲内と思われます。隣にある変換機の方が騒音としては大きく聞こえました。防音壁は鋼製で、それなりの機能を果たしているとの認識を得ましたが、防音壁上部を工夫することによって、さらに防音効果を高めることができるのではないか、と思います。フェンスに囲まれた敷地内には100本近いコンクリート柱(電柱)が立っており、投光器と避雷針がありました。

P1020600

(3) レーダーは 、①クーリング・ユニット(冷却機能)  ②エレクトロニクス・ユニット(レーダーの管理、コントロールセンター)  ③アンテナ・ユニット(AEL) の3ユニットで構成しています。レーダーであるアンテナユニットについては、割と小さいとの印象でした。照射距離は1,000km、角度は縦120度、横140度です。

P1020611
P1020648

(4) 米軍関係者の居住施設は、次の会場に向かう途中の道路沿いにあり、二階建てのアパート数棟は軍属用と単身者用で、木造一戸建て、3戸は軍人用として使用していますが、いずれも民間の不動産会社の所有です。距離的には基地から数km程度と思われます。


【航空自衛隊 車力分屯基地】

P1020619

(1) 航空自衛隊車力分屯基地に移動し、室内で説明を受けました。米陸軍車力通信所指揮官、トーマス・ストックトン少佐はじめ、自衛隊車力分屯基地幹部の方々、防衛省関係者など、十数名の方々に対応していただきました。地域の祭りへの参加、海岸の清掃活動、小学校の運動会、自衛隊の記念事業など、地元のみなさんとの積極的な交流の様子をスライドでの説明をうけました。「地域に溶け込む姿勢」がうかがえます。短時間の質疑を終え、少佐からコインのプレゼントをいただき説明会を終えました。

P1020621
P1020645


以上が、青森県つがる市の「Xバンドレーダー」視察の報告です。